この記事では、プラモデル製作で使用する「サーフェイサー」について書いています。
「サーフェイサーとは何か」「サーフェイサーの使い方」を書いていますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
サーフェイサー とは
「サーフェイサー」とは、塗装する前にプラモデルに用いる「下地塗料」と呼ばれるものです。
その名の通り「(通常の塗料の)下地」となる塗料で、プラモデルに下地を作って「理想的な塗装」を行うための「土台」となります。

サーフェイサー の効果
「サーフェイサー」は必ず使用しなければいけないものではありません。
「サーフェイサーから得られる効果」から、使用するかどうかを決めましょう。
目止め 効果
まず1つ目が「目止め」効果です。
「目止め」とは陶器などの表面の微細な凸凹を埋めて、そこに汚れが溜まらないにする技法の事です。

プレモデル(サーフェイサー)においては「パーツの表面の小さな傷を埋める」ことを指しており、表面を滑らかにする効果があります。

その他にも「傷があると、そこに塗料が吸われて発色がまばらになる」という事態を回避することが出来ます。

また「傷を埋める力」はサーフェイサーの「番手」によって変わってきます。

傷のチェック 効果
これは「グレー」や「黒」など暗めの色のサーフェイサーで特に得られる効果なのですが、パーツに付いている傷や凸凹を目視しやすくなります。

「暗めの色」でパーツ全体が均一化されると、表面の微細な凸凹が目立つので「本格的な塗装の後にパーツに傷があるのに気が付いた」という事態を回避することが可能です。
塗料垂れ防止 効果
サーフェイサーで下地を作ることで、塗料をエアブラシで吹く際に混ぜる「薄め液(シンナー)」を吸いやすくなってくれます。
これによって、エアブラシ塗装時の「液だれ」を押さえることができます。

質感を統一する 効果
- プラスチック
- パテ
- 金属
- レジン
など、1つの作品に複数種の素材を使っている場合はそのまま塗装すると「材質の違い」によって統一感が失われる可能性があります。

サーフェイサーなどの下地塗料は非常に「隠ぺい力(モノを覆って隠す力)」が強いので、異なる素材であっても「サーフェイサーで作った下地」として統一することが出来ます。

色を統一する 効果
上の「質感を統一する 効果」と近いですが、サーフェーサーの隠ぺい力ならバラバラの色でもすべて覆って1色にまとめることが出来ます。

「下地の色がバラバラ」の状態でその上から塗装すると、下地の色に影響されて「色彩もバラバラ」になってしまいます。
それを防止するために「色を1色に統一」しておく必要があります。
塗装不可の素材を塗装可能にする 効果
本来「プラモデル用の塗料では塗装できない素材」にも、プライマー入りのサーフェイサーを吹くことによって塗装可能となります。
本来塗装不可の素材
- 【パテ類】
- 【レジンキャスト(ウレタン樹脂)】
- 【塩化ビニール(PVC)(ソフビ)】
- 【金属】 ......など
特に「パテ類」はプラモ制作で良く使うことになる素材だと思うので、そちらを使用した作品には「プライマー入りサーフェイサー」は必要となります。
サーフェイサー のデメリット
「サーフェイサー」を使用する場合のデメリットを挙げていこうと思います。
時間・お金がかかる
これは当たり前ですが、サーフェイサーを使うということは「サーフェイサーを買うお金」「サーフェイサーを吹く時間」の両方が必要です。

「必要のない出費」とならないように、サーフェイサーを使う必要があるか否かは見極めましょう。
光沢が出にくくなる
「サーフェイサー」に含まれる粒子は、ギザギザで荒い形をしています。
それによってパーツの表面がザラザラとして質感になり「つや消し」のような効果が出てしまいます。

「光沢を出したい」という場合には、サーフェイサーの使用は注意する必要があります。
細かいスジボリやディテールを潰す
サーフェイサーは「荒めの粒子をパーツに付着させる」ので、細かいディテールやスジボリを潰してしまう可能性があります。

なので「サーフェイサーをそういった場所に吹く場合」は、あらかじめディテールやスジを深めに彫っておくなど対策が必要です。
サーフェイサー を使わない理由
「サーフェイサー の効果」で「サーフェイサーから得られる効果」を書きましたが、そもそも「それってサーフェイサーを使わないとダメなの?」という点について考えてみました。
「サーフェイサー」を使わないといけないか?
- 【目止め】
代替え可能
・高い番手でやすりがけを行うことで「目止め」と同じ効果が得られます。
・「サーフェイサーを使う場合、しっかりやすりがけするのをサボれる」という程度の副次的なメリットだと思っています。 - 【傷のチェック】
代替え可能
・「色を均一化して傷のチェックをしたい」という場合なら「隠ぺい力の高いグレーなどの通常塗料」を吹いた方が良いと思います。
・「傷のチェック」は「サーフェイサーを使う場合」の副次的なメリットだと思っています。 - 【塗料垂れ防止】
代替え可能
・サーフェイサーが無くても「塗装時に塗料垂れしないように気を付ける」だけで大丈夫です。
・また「最初は薄く吹く」ということをすれば、パーツに「薄め液を吸う膜」が出来て疑似的に「サーフェイサーの塗料垂れ防止効果」が得られます。 - 【質感を統一】
必要
・質感の違いまで無くしたい場合は、高い隠ぺい力のある「サーフェイサー(下地塗料)」を使う必要が出てくるのかなと思います。
・そもそも「プラスチック以外」に塗装したい場合は「サーフェイサー(プライマー)」が必要なケースが多いのですが。 - 【色を統一】
代替え可能
・これは「隠ぺい力の高い塗料(グレー など)」を上から吹けば良いので、別にサーフェイサーに頼る必要はありません。 - 【塗装不可の素材を塗装可能にする】
必要
・「もともと塗装できない素材」に塗装したい場合は「サーフェイサー(プライマー)」を使用する必要があります。
サーフェイサーは
「複数種類の素材で作品を作る時には必要だけど、それ以外の場合は使わなくてもいい」
というのが個人的な見解です。
サーフェイサー の色
サーフェイサーには幾つか色にバリエーションがあります。
色の選び方は
- この上からどんな色を塗るか
- 傷やディテールの確認をしやすくする
(一般論だと、グレーが一番確認しやすい)
などから選ぶと良い思います。
サーフェイサー の番手
「目止め 効果」で少し触れましたが、サーフェイサーにも「紙やすり」のように「番手」が存在します。

基本的なサーフェーサーの効果は同じですが、番手によって「効果の現れ方」が微妙に違ってくるので、そちらも押さえておきましょう。

「やすりがけを全くせず、サーフェイサーだけで傷を埋めたい」という場合は500番に頼らざるを得ないでしょうし、「光沢を出すように仕上げたい」という場合は、やすりで傷をしっかり消したから1200番以上を用いることになるかと思います。
缶入りサーフェイサー の使い方
塗装を行う際は、換気を十分にして行うようにしてください。
最後に「缶入りサーフェイサー」の使い方を紹介します。
よく振る
スプレー入りの塗料は、時間が経つと粒子が下に「沈殿」してしまうので、よく振ってから使いましょう。
この時「縦に振る」のではなく「横に回転させる」ようにして振ります。

対象に向かって吹く
十分に缶を振ったら、次は吹いていきます。
注意点として
「缶スプレー」は「エアブラシ」と違って噴出する塗料の量が多い
という特徴があります。
なので
- 「パーツの外」から吹き始めて「パーツの外」で吹き終わる
- パーツの上を「さっ」と横切るようにして塗料を乗せる
- 距離を取る(20cmぐらい)
- 一度で終わらせようとせず、数回に分けて吹く
という点に気を付けて吹きましょう。


瓶入りサーフェイサー の使い方
普通の塗料のように「瓶に入れて売られているサーフェイサー」も存在します。
それらは主に「エアブラシ」を使って吹いていくのですが、その方法も紹介します。
サーフェイサーを希釈する
まずは「瓶入りサーフェイサー」の中身をしっかり撹拌します。

「瓶入りサーフェイサー」は、そのまま使えるよう「最初から希釈」されていますが、時間の経過とともに揮発して塗料の濃度が高くなっている場合があります。
その時は、エアブラシで吹きやすい濃さになるまで「サーフェイサー」を希釈します。
今回使う「Mr,サーフェイサー」の希釈には「Mr.カラー薄め液」を使います。

瓶入りサーフェイサーの希釈①
サーフェイサーは通常の塗料と違って粒子が大きいので、薄め(シャバシャバ)に希釈して大丈夫です。
よく言われるのは「サーフェイサー1:薄め液2~3」ですね。
ここら辺は「使っているエアブラシの口径」によりますが、少なくとも0.3mmなどの「小型口径エアブラシ」の場合はかなり薄くしないとちゃんと吹けません。
(「ビリビリ」という、紙を破るような音をしながら塗料を吹いていたら、希釈が足りません)
瓶入りサーフェイサーの希釈②
上では「サーフェイサーは薄めにして吹く」と書きましたが、自分は「濃いめにしてエア圧を上げて吹く」という方法で吹いています。
「瓶サーフェイサーは薄めが良い」というのは結構見ますし、多分その通りだと思うのであくまでも「筆者個人のやり方」なのですが、サーフェイサーが「ニードルキャップ」に付着して固まってダマになるのが嫌なんですよね。
それならいっそ、エア圧高め&希釈濃いめで、一気に吹いた方がストレス少ないと感じたので、そのような方法にしています。
濃い目の希釈なら「1度で吹くだけでしっかり下地を覆い隠せる」のもポイント高いです。
エアブラシで吹く
後は、普通の「エアブラシ塗装」の要領でパーツに吹いていくだけです。
まとめ
今回は「サーフェイサー」についての記事でした。
サーフェイサーは特に「加工(工作)」する際に使うことが多くなると思うので、ぜひこの記事を参考にしてみてください!




